新規事業の考え方
新規事業をしたいと言う経営者さんより
ご質問をいただきました。
うまく行って来た経営者によくあるご質問ですが
既存事業が安定して来たり、次なる投資にと
新規事業を模索することがあります。
新規事業を始めて、うまくいくパターンもあれば
衰退していくパターンもあります。
新規事業をうまく行かせるためには
間違いなく考え方があります。
考え方を知らずに安易に事業に着手した経営者が
新規事業に思考や行動のリソースを取られ
既存事業がうまく行かなくなったり資金繰りに苦しんだり。
「その事業はいつ黒字になるんですか?」
など、大切な家族やビジネスパートナー、取引銀行さんや
ステークホルダーさんに責められてしまうことになります。
資金が潤沢にある企業さんでは
チャレンジできるかもしれません。
しかし、ほとんどの中小企業さんが既存事業の利益や
内部留保を切り崩してチャレンジするケースがほとんどです。
そして、経営者という人間は
自分でやってみなければ気が済まない
という気質の持ち主でもあります。
よく言えばチャレンジ精神があります。
だからこそ市場を切り開いていけるパワーを持っています。
怖いもの知らずで進んでいけるエネルギーを持っています。
しかし、
考え方を知らなければそれはギャンブルです。
だから、私のように多くの経営者さんから相談を受ける
コンサルタントは、その経営者さんの気質を理解し、チャレンジする経営者さんのダメージを最小限に食い止めるのも大きな仕事の一つです。
「その事業、うまく行かなくなります」
結局クライアントさんはチャレンジすることになったことがありますが、やはり数ヶ月後
「人材が足りない、資金繰りがうまく行かない」
このようになった企業さんがあります。
「だから言いましたよね?」
とさらに信頼を深めていただくことができました。
新規事業に対する考え方を知っているかどうかで
資金繰りに苦しんで大きな損失を出してしまうか
うまく行かせることができて最高の投資になるかが変わります。
その考え方とは。
既存のリソースと重なるところで勝負しろ
です。
リソースとはどういうことかというと
知識、経験、スキル、人材、設備、資金。
顧客。
情熱、熱意、ミッション。
これらの事項が重なるところで勝負をすれば
新規事業はうまくいく可能性が上がります。
ほとんどの経営者が、既存事業と関連のない事業で相談に来ますが、私は慎重にその経営者さんのステージや使っている言葉を聞きます。
その経営者さんの現在までの事業経験。
勤めの時の経験。
営業が得意なのか、人材が豊富なのか。
経営者(CEO)自身が指揮を取るのか、他に経営に長けた人材がいるのか(COO、 CMO)。
そして何より情熱、熱意、ミッションがあるのか。
既存のリソースが活きるのであれば成功の確率は格段に上がります。
重なっていないのであれば
事業を一から立ち上げた時と同じ労力がかかります。
雪だるまを思い浮かべてみると理解がしやすいです。
最初の初動はコツコツ押して形を整えながら
大きくしながらゆっくり進みます。
やがてその雪だるまは大きくなり、坂の上からよいしょ!と転がして自動的に大きくなりながら進むようになります。
最初の頃はたくさんの力がかかりますね!
大きくなれば自動的に進むようになります。
それと同じことなのです。
新規事業を模索し続けることはいいことなのですが
落とし穴があることを理解しておいてください。
ポイントは
既存のリソースと重なるところです。
もし、既存の事業がうまくいっているのであれば
その知識・経験・スキルでお客様に価値を提供することができる
コンサルティング型のビジネスが最高です。
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